私は 2023 年まで X (Twitter) のアカウント (垢) を運用していましたが、X をやめる決断をしました。
そして分散型 SNS「Misskey」の最大サーバー Misskey.io に完全に移行しました。
「分散型 SNS」については後の項目で説明します。
X をやったメリットは大きい
X は興味のあるジャンルの垢をフォローするとタイムライン (TL) に興味のある最新情報が常に表示されて有用でした。
私は鉄道に興味があったので鉄道写真や鉄道関係の作品などを投稿していました。するとそれなりの数の いいね やリツイート (RT) がもらえました。
そして、鉄道好きの数人から長期にわたりよく返信やダイレクトメッセージ (DM) をもらうようになり、ある程度親しくなりました。
X をやめた理由: X はデメリットも大きい
X には大きなメリットもありましたがデメリットも大きかったです。
そのデメリットは 2 つありました。
1. 攻撃的な内容の投稿が目立つ
X の TL を見ていると特定の人が集中的に叩かれている投稿がよく出てきます。
そこには攻撃的な内容の投稿が集まっています。
叩かれるのは特定の界隈の些細な暗黙ルールに反したといった いちいち怒ることかと思うような理由だったりします。
わざと反感を買うような内容の投稿を繰り返す (釣り) 垢もあり見苦しかったです。
攻撃的な内容を沢山見るのは塵が積もるように精神に害だと感じました。
2. イーロン・マスク氏が繰り返した Twitter の仕様変更
攻撃的な内容の投稿と重なって、最終的に X をやめるきっかけになったのはイーロン・マスク氏による Twitter 社の買収です。
マスク氏は買収後、社員の大量解雇を行ったり、公式バッジをお金を払えば誰でも付けられるようにしたり、サービス名やロゴを「X」に変えたりと大胆な仕様変更を繰り返し、有料化計画も発表しました。
Twitter 社を私物化するような行動が続き、今後どうなるか予想もつきません。
よって、2 つの理由が重なり、X をやめる決意をしました。
分散型 SNS とは
分散型 SNS とは SNS 開設用のソフトを使って各自でサーバーを設置して開設する SNS のことです。
ユーザーは所属先のサーバーを決めてそこに垢を開設して利用します。
SNS 開設ソフトの例としては「Misskey」「Mastodon」「Bluesky」などがあります。
サーバーの例としては、Misskey 最大の「Misskey.io」、Mastodon の「mstdn.jp」、Bluesky の「bsky.app」などがあります。
同じ SNS 開設ソフトで開設されたサーバー同士では相互にフォローや返信などのやり取りができます。
サーバーが違っても例えば Misskey.io と にじみす.moe はどちらも Misskey なのでやり取りができます。
さらに、SNS 開設ソフトが違っていても規格が同じなら同様にやり取りができます。
この繋がり全体を「Fediverse」といいます。
Misskey と Mastodon は ActivityPub という規格のため相互にやり取りができます。
Threads は分散型 SNS ではないですが、ActivityPub を採用したため Mastodon とやり取りできます。
Bluesky は AT Protocol という異なる規格のため Misskey などとやり取りはできません。
Misskey への移行
私は 2023 年に Misskey の Misskey.io に垢を作り試験的に運用 を始めました。
Misskey は Misskey.io 以外使ったことがないので偏っているかもしれませんが、Misskey を使った感想を述べます。
Misskey のメリット
1. とにかく平和
Misskey はとても平和な所だと感じました。
Misskey.io はユーザー数が 40 万人を超えたそうですが、規模の割には不思議なくらい治安が良いです。
むしろ攻撃的な内容の投稿を探す方が難しいです。
Misskey の治安が良いのは Misskey.io と他のサーバーを入れてもユーザー数が X に遠く及ばないため、攻撃的な内容の投稿をする人も少ないのが最大の理由だと思います。
また、X には馬鹿なことをする人や政治家の失言など叩きやすいネタが毎日大量に供給されますが、Misskey にはそのようなネタが乏しいのも治安が良い理由だち思います。
2. リアクションの種類が豊富
X はリアクションの種類が「❤️ (いいね)」しかありませんが、Misskey では絵文字でリアクションができます。
それらの絵文字は投稿やプロフィールの文章にも使えます。
特に Misskey.io には多数の絵文字が登録されています。
Misskey のリアクションに慣れた私には X のリアクションが❤️だけなのがつまらなく感じます。
Misskey のデメリット: ユーザー数の少なさ
Misskey のユーザー数は X に遠く及びません。
なので、同じ趣味の人を見つけて繋がったり、X のように沢山拡散されたりするのは難しいです。
自分と趣味が近い鉄道関係だと数十人程度であり、自分と同じ鉄道会社が好きな人だと数人しかいません。
時事の最新情報がほぼ流れないため、そのような情報収集には不向きです。
「X の代わり」は存在しないと考える理由
マスク氏による Twitter 社の買収で Twitter の仕様変更が繰り返されたため、一部の Twitter ユーザーが避難先として「Twitter の代わり」となるサービスを探す動きが生じています。
Twitter の代わりとされたのは解説した分散型 SNS や Threads などです。
しかし、私は Twitter の役割を完全に代替できるサービスは存在しないと思います。
なぜなら、Twitter の代わりとされたサービスはどれもユーザー数が Twitter より遥かに少なく、悪く言えばその点で Twitter に「劣る」からです。
ユーザー数が多い SNS サービスだと YouTube や Instagram などがありますが、Twitter とサービスが大きく異なっています。
X はユーザーを依存させて離れにくくする巧妙なものだと感じます。
多くの X のユーザーはマスク氏がほぼ何をしようと X に留まるでしょう。
Misskey への移行とその後の変化
Misskey の治安の良さが最大の理由となり、SNS 垢は Misskey.io へ完全に移行する決断をしました。
X は TL を使わず情報収集のみの用途で使うようになりました。
以降、何回か X の垢を稼働させてみましたが、Misskey のデメリットを受け入れてでも Misskey の方が快適だと感じました。
Misskey 移行後は気分がすっきりしました。
攻撃的な内容の投稿をほぼ見ることがなくなり、これまで見てきた多数の攻撃的な内容の投稿を忘れ去ることができました。
一方で、趣味分野の最新情報が企業の公式発表などに限られて得づらくなりました。
X ではやめるとすぐ戻ってくるという話があるみたいですが、私が X に戻る可能性は 0 に近いと思います。
X である程度親しくなった人には申し訳なくて X に戻りたい思いもあります。
しかし、後悔はありません。
ありがとう Twitter!
ようこそ、Misskey!