2025.8.29、夢洲(大阪市此花区)で開催されている大阪関西万博へ行ってきました。
通常だと、6000 円超えの一日券や、3000 円超えの夜間券など、一般チケットを買う必要があります。

が、今回は無料招待の機会を得て関係者入場証(以下 関係者パス、AD 証)というものを頂きました※1。
また、咲洲(大阪市住之江区)にある咲洲庁舎の展望台から大阪メトロの新交通システム「ニュートラム」(南港ポートタウン線) の鉄道写真を撮影しました。
当日は時間の都合上、十分な数の写真を撮影できなかったため、2025 年 7 月に万博会場に行った時や、 2025 年 1 月に咲洲庁舎の展望台に行った時の写真が含まれます。
当記事は乗車録も兼ねています。
南海バス 堺駅前→ATC

当日朝、南海本線の堺駅(大阪府堺市)に来ました。
南海本線で万博会場へ行く場合、大阪メトロ御堂筋線と中央線を乗り継いで夢洲駅へ行くルートが通常ですが、激しい混雑が見込まれるため避けました。

堺駅前から南海バスの堺南港線に乗るルートを選びました。
この路線は一部が高速道路で、車両はクロスシートの観光バスが使われています。
朝の通勤&万博ラッシュの時間帯ですがかなり空いていました。

堺市内から高速道路を暫く走り、一般道へ降りるとそこは南港(大阪市住之江区)です。
ニュートラムの電車との並走もありました。
この先の「ATC」で降りました。
咲洲庁舎の展望台へ
ATC(アジア太平洋トレードセンター)から歩いて咲洲庁舎に入りました。

入った所に広いエントランスがあります。

エレベーターホールはとても近未来的なデザインだと思いますね。
展望台へ入場
この辺りをウロウロしているうちに、展望台の入場口が開いたので展望台へ向かいました。
展望台の入場料は大人一人 1200 円(2025 年現在)でした。1000 円から値上げされたようです。
入場口の先に展望台専用エレベーターがあり、これに乗るとノンストップかつ数分で 52 階に着きます。
ここから 1 台目のエスカレーターで 53 階に上ります。

2 台目のながぁぁーーーーいエスカレーターで 55 階に上ります。下りる時は足が竦みそうです。
展望台までとっととエレベーターで直行させろやゴラァと思いましたが、展望台専用エレベーターがビルの隅にあるのでビルの形的に無理っぽいですね。
展望台へ到着
55 階に着くとそこが展望台です。通路がループ状になっており 360°全方向ガラス張りで外を一望できます。
私の後から人が少しずつ入ってきましたが、あまり混んでいませんでした。
展望台の東側の窓からは あべのハルカス(大阪市天王寺区)、そして天保山の観覧車・海遊館(大阪市此花区)などが見えます。
展望台の側の北側の窓からは舞洲(大阪市此花区)全体が見え、夢舞大橋や、遊園地のお城のようなあのゴミ処理場「大阪広域環境施設組合舞洲工場」も見えます。
万博会場を俯瞰
展望台の西側の窓からは夢洲が大きく見え、万博会場やその大屋根リングが俯瞰できます。
万博会場にいる沢山の人がまるで胡麻粒のようです。
万博会場を外から一望したい方にはこの展望台を強くお勧めします。
ニュートラムを俯瞰撮影
万博に行くためとはいえ、「鉄分補給」(笑)は欠かせないので、ここで鉄道写真を撮ります。
展望台の南側の窓からは、大阪メトロのニュートラムの高架橋がよく見えます。フェリーターミナル~コスモスクエアまで広範囲に渡って俯瞰できます。
ニュートラムの鉄道風景写真を撮りたいですが、構図の自由が利きすぎて迷ってしまい、かなり時間を要しました。
展望台からはニュートラムの検車場「南港検車場」が丸見えで 200 系の横並びが見えます。まるで鉄道模型のようです。
一眼レフの望遠レンズを使って検車場を拡大してみます。
200 系は先頭部が猫の顔のような丸っこいデザインで、編成ごとに色が違ってカラフルですね。結構細かい所まで見えました。
検車場の端に車両が 1 両ポツンと取り残されているのが見えますが、引退した 100A 系の保存車で間違いなさそうです。
ニュートラムは無人で自動運転しているためいつも同じ場所で車両がすれ違います。
万博開催中はニュートラムが増便されており、写真とはすれ違う場所が変わっています。
中ふ頭~トレードセンター前 間でニュートラムが最も咲洲庁舎に近づくため、車両をほぼ真上から見ることができます。
ATC の向こうの港に大型フェリー「さんふらわあ」が停まっていたので、さんふらわあ と ATC とニュートラムを入れて撮りました。
ニュートラムの線路のそばに結婚式場「ウェディングコースト大阪」あり、全体が丸見えです。この結婚式場はすごくお洒落なデザインだなと思います。
結婚式が行われている日には、新郎新婦さんやその家族の方々などが小さく見えるかも(?)です。
今日最も撮りたかったのはニュートラム×万博会場の構図の鉄道写真です。
万博輸送を担う大阪メトロ中央線は大阪港~夢洲が地下なので物理的に無理ですが、ニュートラムなら十分可能でした。
THE JEWELRY (旧 なにわの海の時空館)、先程の結婚式場、ATC まで写真に入れられて最高でした。
ニュートラムを撮りたい方にもこの展望台をお勧めします。
ニュートラムは、大阪メトロ、いや大阪の鉄道で最も鉄道写真に向いていると言っても過言ではないと思います。
咲洲庁舎の展望台はニュートラムの有名撮影地では?と思って調べてみると、ここから撮られたニュートラムの写真が一定数出てきますが、鉄道撮影地とまでは認知されていないっぽいですね。
やはりニュートラムは撮り鉄が好むネタ列車に乏しいからでしょうか。
展望台から退場
展望台にいると夜まで列車ウォッチングできてしまってきりがないので、エスカレーターを下りて 51 階のテナントフロアに退場し、共用エレベーターで下まで戻りました。
では、いよいよ関係者パスを持って万博会場へ!※1
大阪メトロ コスモスクエア→夢洲

咲洲庁舎を出てコスモスクエア駅まで 10 分程歩きました。

コスモスクエア駅から夢洲駅まで中央線に一駅乗りました。ラッシュ時を過ぎた昼間でも座席が埋まって座れない程度は混んでいましたね。

南海 難波駅のような夢洲駅の巨大な改札を出て、この広い階段を上って、地上に出ました。
大阪関西万博の会場の東ゲート前に到着

階段で夢洲駅を出ると、左側に万博会場の東ゲートが見えます。
通常だと、万博会場に入場するには東/西ゲートの前の広場をグルグル歩いて一般入場者の大行列に並ぶ必要があります。
関係者ゲートから優先入場

関係者パスを持っている人は東/西ゲートの大行列をパスして隣の関係者ゲートから入場します。
ということで、関係者ゲートからの入場という一般チケットでは絶対不可能な貴重な体験をしてきました。

夢洲駅の出入口の周りを一周すると関係者ゲートに着きました。
ここで関係者パスの提示が必要なので、関係者パスを見せるとスッと通してもらえました。
関係者ゲートの手荷物検査は、X 線スキャンと荷物の中の一瞬の目視のみで簡略化されており、1 分程で終わりました。
関係者パスの QR コードを読取機でスキャンして同時に顔認証しました。
先に進むと万博会場の一般エリアに出て計 5 分程であっさりと入場完了しました。これでヨシ!
一般入場者の大行列を特急列車のようにパスできてすごく爽快でした。
夢洲駅でも関係者パス掛けている人結構多いですね。私と同じ白地の関係者パスもあれば、赤、青、白のミャクミャク模様(?)が入ったお洒落なデザインのものもあるようです。私もミャクミャク模様の関係者パス欲しかt((オイ
万博会場の仕事・イベント出展に関わる人や取材の記者はこうやって来ているんだなと自分の身で実感しました。
一般チケットで来た方々に申し訳ない...。
大屋根リング

東ゲートの先には、テレビでお馴染みのあのミャクミャク様の像があります。皆ここで写真を撮っていますね。

大屋根リングの下に入りました。木の骨組みがずっーーーと続いていて圧巻だなと思います。

大屋根リングの横に、遮断機と警報器が付いていて手動で開閉される日本唯一の第二種踏切があります。
これは勿論、鉄道の踏切ではなく、関係者の自動車用の踏切のようです。
エスカレーターで大屋根リングに上りました。大屋根リングの上には一周約 2 km の長い通路があります。
多数のパビリオンを俯瞰できて、万博会場に来る前に入った咲洲庁舎も見えます。
咲洲庁舎と万博会場は互いによく見えるのか...。
パビリオン巡り
万博会場には多数の外国・自治体・企業のパビリオンがありますが、フランス館やアメリカ館を始め 9 割以上に大行列ができていて、待ち時間がもったいないので、何とか入りやすい所を探しました。

中国パビリオンは古代中国の文字(?)が壁一面に刻まれておりインパクトあるデザインだなと思います。
ここもやはり大行列なのでパス。

落合陽一氏の「null2」(ヌルヌル) パビリオン。
建物からグォォォォ~~ッとずっと音が出ていて、音に合わせて壁が振動しています。
null2 の屋内見学は予約制のようですが、外観だけでも十分見応えがありますね。

クウェート館。激しい混雑が原因なのか分かりませんが、私が来た時は入場制限中で入れないとのことでした。

しかし、階段状になっている休憩スペースには入れました。休憩スペースに売店やレストランもありました。

パビリオンではないですが、樹木が沢山植えられた緑豊かなエリア「静けさの森」。
地面と屋根が凸凹している公園(?)のようなものがあり、子供達が走り回っていました。

静けさの森には昔の工場のような建物「森の集会所」もあります。
これは廃校になった折合中学校(奈良県十津川村)の北棟を移築したものだそうです。
汎用の展示場になっているようで、当日は(株)ダイセルが出展していました。

先に森の集会所の 2 階に上がりました。
木製の窓や扉は本物で開閉可能な構造になっていました。
但し 2 階の木製の扉を開けて中に入ると、万有引力の法則により 1 階にドスン!っと転落の運命が待っているので決して開けないように((誰得

森の集会所は混んでいましたが、並ばず入ることができました。
ダイセルの出展テーマは「記憶の継承」で、世界で初めて開発されたプラスチック「セルロイド」の歴史の展示でした。
展示の一つに、なんと、銀色に輝くキューピーちゃん人形がありました!
キューピー、3 分クッキング! テレテテテテ、テレテテテテ、テレレレレレレテッレッレッレ、テッテッテ、テレッテッレ......。

ガンダムネクストフューチャーパビリオン。内部の見学は予約制ですが、入口に立っている巨大なガンダムの像が目を引きますね。
...
万博会場の広大さとパビリオンの多さで巡りきれないので、パビリオンの紹介はここまでにして、後は他サイトに譲ります。
万博会場の一般エリアはどこも人混みで歩きづらかったです。
なお、関係者パスではパビリオンの予約ができず、予約制のパビリオンに入れないという制限があります。
関係者パスでそれ以外のパビリオンに入れるかについては、私は入れましたが、関係者パスの発行団体次第と思われます。
予約制のパビリオンに入れなくても十分楽しめました。
万博会場内のシャトルバス撮影、万博の関係者食堂で食事
万博会場には東・西ゲートを往復するシャトルバスが運行されています。
車両は大阪シティバスの電気自動車「e-Mover」です。
運賃は一人 400 円と距離比でかなり割高だと思いますが、車内から大阪湾の海や万博会場の景色が見られるので、観光施設としての役割も含めた料金なのかもしれません。
万博会場内の西側の端に行くと海のすぐ横を e-Mover が走るのが見えます。
車内からは大阪湾の海、淡路島、明石海峡大橋、六甲山地、神戸のビル群などが一望できます。写真は撮っていませんが、大屋根リングの下も一部通ります。そしてバックヤード(以下 関係者エリア)の中も通ります。
実は、万博会場の関係者エリアの中には、万博の社員食堂に相当する関係者用の食堂「Staff Cafeteria EAST/WEST by ROYAL」(以下 関係者食堂) があります。関係者食堂は、万博会場内の東の端(EAST)と、西ゲート付近(WEST)の 2 箇所あります。
関係者食堂は関係者エリアの中にあるため、行くには関係者パスが必要です。一般チケットでは残念ながら行けないです。
ということで、関係者食堂[EAST]で食事という、一般チケットでは絶対不可能な貴重な体験を最後にしてきました。

万博会場内の東側にある EXPO ホール シャインハットと迎賓館の間にある関係者ゲートの入口に向かいました。
入るには関係者パスの提示が必要なため、関係者パスを見せて尋ねると通してもらえました。
関係者食堂[EAST]の場所(上図参照)は分かりづらかったですが、何とか辿り着きました。

きた、きた、きたー!
「Staff Cafeteria」というシンプルな名称が、関係者だけの特別な食堂であることを強く実感させます。
関係者食堂は有名なファミレスの会社「ロイヤルホスト」が委託経営しているようです。

入口にあるディスプレイにメニューが掲示されています。メニューは日替わりのようです。(スパゲッティだけ見本の場所が別だったので画像合成しました)
驚くことに公式 HP まであります。
【公式】Staff Cafeteria EAST/WEST by ROYAL:スタッフレストラン | EXPO2025:大阪・関西万博
メニューの提供はセルフサービスでごく普通の社員食堂という感じですね。
支払い方法は、万博会場内の他の店と同じく現金不可の完全キャッシュレスで、クレジットカードや ICOCA などが対応しています。

私は味噌カツ丼のセットを注文しました。このセットで 1000 円弱なので、安くはないですが、万博会場の外のそこらの飲食店と変わらない値段だと思います。
万博会場内の飲食店は値段が高価なのが多くまさに「万博価格」ですが、関係者食堂はそこまで高くはないと思います。

窓のブラインドの隙間から e-Mover が見えたので、注文した味噌カツ丼と一緒に撮影。
貴重な体験ができて言葉で表せないほど最高の気分を味わいました。
もう二度とここに来る機会がないと思うと寂しくなります。
無料招待でこのような所に来て申し訳ない...。

関係者食堂[EAST]を後にして、関係者エリアを少し散策しました。
関係者食堂[EAST]の隣には消防車の車庫があり、これは万博の消防センターです。消防車を間近で見れました。

e-Mover は関係者エリアの中も通るので、関係者エリアから e-Mover を撮影しました。ついでにコンテナターミナルと咲洲庁舎を一緒に入れて。
この時、私の後ろを警察官の方々 20 人くらいが集団で通り過ぎていきました。「あいつ何撮ってるんだろ?」と思われていたりして。
一般入場者が絶対不可能な所から e-Mover を撮れて最高でした。
一般入場者がいない関係者エリアは、混雑していなくて歩きやすくとても快適でした。
大阪メトロ 夢洲→コスモスクエア
帰りは、関係者パスを使って関係者ゲート[東]から退場し、東ゲートの混雑を回避しました。
それでも夜の夢洲駅の混雑は回避できないので、ここから大阪メトロ中央線に一駅乗って、コスモスクエア駅ですぐ脱出(笑)しました。
南海バス 堺南港線 ATC→堺駅前
コスモスクエア駅から ATC まで歩き、南海バス 堺南港線に乗って堺駅前まで乗りました。 通勤・万博ラッシュ時ですが、バスはかなり空いていて快適でした。
これで南海本線 堺駅まで帰ってこれました。
最後に、思い出をありがとう!
短い時間だけでしたが、無料招待でリアルで「万博関係者」になって、とても貴重な体験もできて、今年最高の思い出です!
関係者パスは思い出の品として大切に置いておこうと思います。
一生の思い出をありがとう、2025 年大阪関西万博。
- ※1: 写真に含まれる個人情報など一部加工しています